肌別れ(はだわかれ)とは、貼り合わせた接合部や塗り重ねた接触面が離れることを言います。例えば左官塗の層やタイル、コンクリート下地に施したモルタルが剥離することを言います。浮き、肌ばなれとも言います。人間でいうと化粧が浮いた状態のこととなります。コンクリートの場合、一度乾いた状態でモルタルなどを塗った場合、肌別れを起こしやすくなります。

また、タイルや、吹き付け塗装部分の肌割れにより雨水が侵入し、コンクリートの中性化、鉄筋の腐食など、躯体の劣化、雨漏りの原因となります。コンクリートの診断には、目視とテストハンマーによる打診を行います。明らかにモルタルや塗装が浮き、膨らみや剥がれが生じた部分は目視により確認します。テストハンマーで叩くことにより、肌別れしていたり、コンクリート部分が割れたりした部分は、周囲とは違う鈍い音がします。肌別れ部分は発見したら早期に補修をする必要があります。

内装では、フローリングが下地の合板から剥がれることを肌別れと言います。玄関や階段の周りなど、多く人が行き交う場所がなりやすい箇所となります。壁も仕上げに張ったクロスがはがれることを肌別れと言います。壁紙専用ののりがあるので、小さいものであれば簡単に補修が出来ます。