レイタンスは、コンクリートを打設した後に、上面に堆積してできる脆弱な薄膜のことを指しています。セメントの微粒子などが浮き上がることで発生します。強度を望めるものではないので、放置することは好ましくありません。仮に放置してしまった場合、ひび割れの原因や止水上の弱点になることが多いです。

加えて、中性化を促進してしまい、コンクリートの寿命を短くする原因になることもあります。したがって、除去することが望ましいです。除去は大きく2通りあります。コンクリート硬化前に除去することを「グリーンカット」といいます。硬化前にブラシでこすったり、水による高圧洗浄などで除去します。

スムーズで広い範囲を除去できるので効率が良いのが特徴です。しかし、適切な時期に実施しなければ、表面を削ってしまったり、反対に削れないこともあるので注意が必要です。コンクリート硬化後に除去する方法もあります。一般的には、ブラスト噴射で除去し、表面をざらざらにします。硬化後に実施するため、工程上の縛りがないのが特徴です。しかし、硬化前よりも除去に時間がかかるので注意が必要です。その他、よく用いられる道具には、ワイヤーブラシ、電動ハンマー、高圧洗浄機などがあります。