節理とは岩石にできる割れ目のことで、規則性のあるものが多い。マグマが地上に出て凝結するときに溶岩が収縮することで現れる場合と地殻変動のときに現れる場合がある。一般的に火成岩と呼ばれる岩石に節理が存在する。
節理にはいくつかの種類があるが、板状節理は平行に発生し板状にはがれるもの。香川県の「畳(たたみ)石」が有名である。柱状節理は垂直に発生し、六角形(ハニカム構造)の断面を形成することが多いといわれている。福井県の観光名所「東尋坊」が有名。方状節理は直方体に節理が割れているもの。長野県の「寝覚の床」が有名。これらが単独して発生する場合もあれば節理が複合して割れ目が形成される場合もある。また、マグマの冷え方によって割れ目が入る方向が異なる。
割れ目が平行・垂直に入るもの以外に斜めに入るもの・曲線状に入るもの・球状に入るものなどさまざまある。ただし節理は、ずれていないものをいう。ずれているものは「断層」と呼び、地層・地盤がある部分をさかいに一致していないもの。断層の場合は大きな地震が発生するなど、地層に力が加わることで断層ができる。節理は水が浸透しやすいため風化・侵食しやすく、岩石の崩壊につながる場合がある。