白華現象は、セメントに混ざって存在する炭酸カルシウムが表側に白く残留する現象です。モルタル中の水酸化カルシウムが雨水や雪、霜に溶け出します。そして空気中の二酸化炭素に反応することにより、炭酸カルシウムという白い粉が発生します。建築現場においては「鼻垂れ」と呼ばれる場合もあります。構造上の強度に大きく影響しないケースが多いのが特徴です。また、触った場合も人体への影響はありません。玄関のアプローチ部分や表側に付着しただけの場合は、あくまで見栄えの問題しか発生しません。

また、施工直後に起こりやすく、とくに日当たりの良い南側に生じやすいのが特徴のひとつです。セメント自体はゆっくり硬化していくため、中の水分の比率が非常に重要です。日の当たる南側の場合、ほかの場所よりも水分が蒸発するスピードが速く、外部の水分を吸い込みやすいという特徴があります。そして、すぐに蒸発するため、水酸化カルシウムが表面に出てきやすくなるのです。

その他、除去するには、自宅にある酸性洗剤でこすります。ただし、コンクリートそのものもアルカリ性です。過度な酸処理はコンクリートそのものを痛めることにつながるため気をつける必要があります。