圧密とは、地盤に荷重を掛けた場合に起こる現象。そのうちの、始めに起きる現象が一次元圧密である。土は、水や空気を含む間隙と呼ばれるものと、土粒子で構成されている。土に一定の荷重を掛けていくと、間隙に含まれていた水や空気が追い出され、土の体積が徐々に減少する。そのようにして土が密な状態になることを圧密と呼ぶ。
圧密の中でも、水が押し出されて土の体積が減っていく初めの段階を一次元圧密という。一次元圧密の後に起こるのが二次元圧密(または二次圧密)。水の排出が終わった後、さらに圧密現象が発生する。圧密が起こって地盤が沈下する現象が圧密沈下である。砂・粘土質などの軟弱地盤や、水はけの悪い土壌などで起こりやすい。不同沈下の原因にもなるため、建築施工には細心の注意が必要となる。
特に粘土質の地盤で圧密沈下が起こる場合、粘土の粒子は小さいため、水の流出はゆっくりと起こる。そのため、圧密沈下はゆっくり進行する。数年かけて沈下していくケースも。圧密沈下を防止するためには、表層改良や杭の打設などによる地盤改良工事が不可欠。地盤の上に乗せる建築物などを軽量化させるのも有効となる。設計時の圧密計算や、ボーリングによる圧密試験などを実施すべきである。