雪見障子とは、上半分が障子紙で、下半分にガラスをはめ込んだ建具のこと。
普通の障子では外の様子を眺めるためには開け放たなければならないが、雪見障子は開けなくてもガラス部分から外の景色が見えるという特徴がある。一般の家屋でも見られるが、旅館の庭園に面した部屋などに設置されている。
障子にするメリットは、日光の透過を和らげられるため、部屋の照度を適度に保てる。かつ、断熱性や吸湿性にも優れている。紙と木材でできているので、軽くて収納しやすい。
ただし、雪見障子のガラスは結露しやすくて障子紙は破れやすいため、メンテナンスに手間がかかる。こまめな清掃や定期的な障子紙の張り替えを要する。
雪見障子と併せて上下に動く可動式の孫障子を使うことにより、より暖かい空気を逃がさずに障子としての機能性を保てる。ガラスの代わりにアクリル板を使用したり、障子紙をプラスチック製の破れないものに交換するなどの対処も。
雪見障子に似たもので猫間障子がある。本来の猫間障子とは、猫が通る隙間を設けた障子。障子の下部が上下に開き、障子を開けると猫が通れるようになっている。
しかし、現状では雪見障子と猫間障子が混同して取り扱われていることもある。注文などの際には注意が必要。
【参考動画】
こちらの動画では雪見障子について解説されています。