間知石(けんちいし)とは、大小二つの面を持つ四角錐(しかくすい)状に加工された石材のことです。単に間知(けんち)とも言います。大きい面を面(つら)、小さい面を友面(ともめん)、長さを控え(ひかえ)と言います。主に石垣(いしがき)に用いられ、据え付け字の支持のために控えがあります。花崗岩(かこうがん)や安山岩などが用いられます。石垣には間知石以外に、友飼石(ともがいいし)、迫飼石(せりがいいし)、裏込石(うらごめいし)などを用いて積み上げられています。
積み方も様々あり、水平に並べた配置を布積み(ぬのつみ)、隙間を設けず大小様々な石を積み上げる乱積み(らんずみ)、3つの石で常にVの字型に組となる谷積み(たにつみ)などがあります。谷積みは石材が相互に押し合うような作用があり、布墨よりも安定性が高いと言われています。隅角部(すみかど)部にも特徴があり、石の長い面と短い面を交互に見えるように積む算木積み(さんぎずみ)、隅部が90度の本角(ほんかく)、鋭角の槍角(やりかく)、鈍角の菱角(ひしかく)、円弧状の丸角(まるかく)があります。石ではなくコンクリートで出来たものを間知ブロックと言います。宅地の整備や河川の保護に用いられます。