建築においてベントキャップとは、住宅の外壁に取り付ける建築部材のこと。給気・排気の開口部に取り付けて、雨風や虫の侵入を防ぐ。

おもに丸形で羽板を付けた構造になっており、素材はアルミ・ステンレス・樹脂製などでできている。薄型のもの・吹き出し方向を自由に変えられるもの・防風板の付いたもの・水切り板の付いたもの・結露水を自然蒸発させるもの・防火ダンパーがついたものなど、設置される環境などに合わせてデザインも変えられる。

2003年の建築基準法改正により、住宅用換気設備による24時間の換気が義務付けられるよう定められた。よって、一般の住宅でもベントキャップが外壁に露出するようになった。

軒天にベントキャップを設置する場合もあるが、鳥のフンによる汚れやホコリなどの目詰まりを防ぐための対策が必要となる。

通常であれば、ベントキャップから雨漏りすることはありえない。しかし、吹き上げるような強風・ダクトの勾配が悪い・接続ビスの位置などの条件が揃うと雨漏りの可能性もあります。

劣化する順番は、まず建物との接続部分であるシーリング材が劣化して、雨漏りなどのトラブルが発生。その後放っておくと上部カバーが錆び始めてボロボロになり、ベントキャップそのものも劣化する。