ウレタン(urethane)とは、建設資材としては、断熱材と防水材の2種類の用途があります。ウレタンは内部に気泡を持った多孔質の柔らかい素材で、正式名称は「ポリウレタン」となります。製造時の配合方法、成型方法によって性質が変わり、クッション材、断熱材、塗料、接着剤、合成皮革、弾性繊維などに用いられます。
建築では外壁裏側の断熱材として用いられます。主な建物の断熱材にグラスウールがありますが、硬質ウレタンフォームは断熱性能が高く、施工性もよいことから多く採用されています。ただし、火災時に有毒ガスを発生する恐れがあります。防水材としては液体状のウレタン樹脂を使用します。マンションの陸屋根(ろくやね)やベランダ、バルコニーに多く用います。
施工は、主剤と硬化剤の2種類を混合して塗って行きます。2つの成分の化学反応により硬化し、数回に分けて施工を行います。継ぎ目の無い防水層ができます。5年ごとにトップコートの塗り替えを行い、耐用年数は15年ほどとなります。改修工事で新築時の防水層の保護コンクリート上部に塗布する場合は、コンクリート目地部の変形追従と、内部の水分による膨れを防止するために、通気緩衝シートを組み合わせた工法が必要となります。