管柱(くだばしら)とは、木造軸組構造(在来工法)の1階と2階の壁がある場所に配置する柱のことです。胴差や梁といった横架材を挟んで上下別々に配置され、1階の管柱は2階の荷重を、2階の管柱は屋根組を支えます。3寸5分(105×105mm)の材を使うのが一般的です。管柱は、土台や梁、筋違といった部材と適切な金物で接合します。
管柱と違い、1階から2階(土台〜軒桁)まで通っているのは「通し柱」です。柱と柱の間にある半割り〜三つ割りの部材は「間柱」といい、石膏ボードを張るための壁下地です。また柱と柱の間にある斜めの部材は、地震の揺れに対抗するための「筋違い」です。
通し柱の配置は基本的に建物の四隅ですが、管柱は壁のある場所です。間取りによって位置が変わるものですが、1階と2階でできるだけ同じ場所に管柱を配置する方が、構造的には望ましいといえます。通常の木造軸組工法では、梁せい(梁の高さ)を大きくしたとしても、管柱のスパンを大きく飛ばす(間隔を空ける)ことはできません。基本的に2間(約3,640mm)以上の大空間は避けるべきです。また、構造上大切な1階の管柱は抜けないため、リフォームする場合には注意が必要です。