枕木(まくらぎ)は、本来は線路の下地に使われる木材です。鉄道関連の建築でなければ、あまり縁のない部材でしょう。ただ、近年では一般住宅に活用される事例が増えてきました。枕木は、鉄道会社からの廃棄品として市場に出回っています。もともと腐りにくく、非常に丈夫で重量がある部材です。永らく電車を支えてきた風合いもあり、人気が高まっています。

枕木は、室内使用はあまりなく、エクステリアがほとんどです。その際は、水の対策やシロアリ対策が注意点となります。腐りにくいことは事実ですが、腐らないわけではありません。防腐剤が染み込んだ部材でも、定期的な再処理が必要です。地中にコンクリートで埋める施工も少なくないでしょう。その場合、雨に濡れても乾きにくく、シロアリの温床になります。また、敷き詰めた場合、濡れると滑りやすいので注意です。排水のため勾配を付けると少々の傾斜でも危険となります。部材は市場でも何段階か等級があるため、価格も特性などにも注意して適切に見極めましょう。

枕木の使用は、ほとんどが施主様からの希望でしょう。その際にも、メンテナンスに関する説明は必要不可欠です。枕木には耐久性の高いクリやヒバが使われています。ただ、防腐剤を施しても耐年数は5~10年です。また、条件が悪いと1年程度で腐敗してもおかしくはありません。一度腐った枕木は元には戻らず、新しいものに交換が必要です。防腐剤は3年に一度を目安に塗り直しましょう。シロアリは枕木に限らず、防虫剤を定期的に塗って予防します。

【参考動画】

こちらの動画では枕木について解説されています。