セグメント(Segment)とは、トンネル工事などのシールド工法でプレキャストコンクリート製若しくは金属製の覆工(ふっこう)部材のことを言います。
日本語にすると「区切り」、「区分」、「部分」という意味となります。シールド工法では掘削した地山を保護し、地下水の侵入を抑えるために、トンネル空間と地山との間に分割したセグメントを配置します。セグメントは工場で製作し、工事現場のシールドマシンで組み立てを行います。シールドマシンは先端の丸い円盤部分の掘削用の歯を取り付けて地盤を横に掘り進め、土を運び出しながら前に進む掘削機械のことです。1963年に日本で初めて開発され、近年のトンネルで多く用いられています。セグメントの大きさは小さいもので直径2m程、大きいものでは直径16m程のものもあります。設置する地下の土圧や水圧等の外圧に耐えられるように設計され、大量生産により経済性にも優れた特徴を持ちます。
用途は地下道路、地下河川、上下水道、地下共同溝、地下鉄道等に用いられています。リニア中央新幹線では、12個のコンクリートセグメントを用いて、直径約14mの軌道を造っています。それ以外にも、ゲリラ豪雨対策として、トンネル状の地下貯水槽に用いることもあります。