プルボックスとは、電線やケーブルを1箇所にまとめて収納するための装置である。屋内外いずれの場所でも設置される。
プルボックスは長方形や正方形の箱状になっており、小さい物で10cm四方、大きな物になると80cm程度である。ステンレスや銅板などの金属製や、塩化ビニールやFRPといった樹脂製のプルボックスが使われている。

法令では電線管内で電線の接続はできない旨の規定がある。よって、プルボックスを設置した上でプルボックスの内部で電線を接続する。プルボックスがあることで、プルボックス内部で電線の延長や分岐が可能となる。
特にプルボックスを外に設置する場合は、サビや塩害対策が必要となる。電線やケーブルを通すための穴だけでなく、内部に水が溜まらないよう水抜き用の穴も開ける。溶融亜鉛メッキ製やステンレス製のようなサビなどに強い材質のプルボックスを使うことも検討すべきである。

建築物の中にプルボックスを設置する場合は防サビ塗装などでも足りる。設置場所によっては、重量のある金属製よりも軽い材質の樹脂製のプルボックスを選定すると良い。
プルボックスと使用目的が同じものにアウトレットボックスがある。プルボックスには配線を2本以上収納することが可能だが、アウトレットボックスは配線と配線を1本ずつ繋ぐために使用する。そのため、アウトレットボックスはプルボックスよりも小型のものがほとんどである。