置き床とは、コンクリート構造の建物で床スラブとは別に、防振ゴムのついた支持脚で床パネルを支えた上に木材などを使った化粧床を張ることをいいます。 「乾式二重床」ともよばれ、多くのマンションで採用されている構造です。

乾式二重床誕生の背景には昭和30年代(1955〜1965)(マンション黎明期)に騒音苦情など多数発生したことがあります。

かつてはコンクリートスラブに、直接カーペット敷いていました。そのため騒音が直接下の階に響き苦情へと繋がりました。当時は老朽化・配管の交換などを考慮していませんでした。

置き床は、床とスラブ面にすき間が防音性と保湿性を高める効果があり、支持脚に取り付けられたゴムが生活振動を緩和し、階下への影響を軽減するなどのメリットがあります。それとは逆に天井までの空間が低くなる、施工コストがかかるなどのデメリットがあります。

現在の乾式二重床には「置き床」と「固定床」があります。置き床と固定床の違いは耐性にあります。

地震で揺れた時の挙動を比べると置き床は、スラブとの密着が弱いので浮いたり、弾んだり、ズレたりする場合もあります。

固定床は、スラブと固定され密着が強く、どの振動に対しても耐性があります。