ネオン管とは、ネオンガスを封入した放電管のことで、主に橙赤色(とうせきしょく)の発光し、主に広告照明として使用しています。1910年にフランスの科学者ジョルジュ・クルードによって発明され、パリ万国博覧会で公開されました。ネオン管の両端には6,000〜15,000Vの高電圧を掛けて発光します。

発色はネオンガスの橙赤色以外に、アルゴンの紫色、ヘリウムガスの黄色、クリプトンガスのピンク、キセノンガスの青色など様々な色があります。ネオン管の発明以前の広告照明には小さな白熱球を並べて文字や絵を描いていました。

ネオン管は白熱球よりも眩しさが少なく線で光ることから、ネオンサインとしてヨーロッパのみならずアメリカや日本でも普及しました。1920年代のラスベガスでは「エレクトログラフィック建築」と呼ばれるほど広告塔が巨大化しました。日本では最初に銀座や大阪の商業施設に採用されたと言われています。1940年代以降は蛍光灯が普及し、ネオン管に代わりプラスチックケースの内部から照射する看板が普及した。ネオンサインは遊興施設や歓楽街で多く使われ、ネオン街という言葉で繁華街を示します。現在ではネオン管の代わりにLEDライトによる色彩照明を行い、「LEDネオンサイン」とも言われます。