ナフサとは、原油を蒸留分解して得られる製品のうち、沸点が30〜200℃程度のもので、粗製ガソリン・直留ガソリンなどとも呼ばれます。国内で原油から精製して作るが、最近はナフサそのものも輸入している。
ナフサのうち、沸点が35〜80℃のものを軽質ナフサ(ライトナフサ)という。日本では、大半が石油化学工業での原料として使用されます。化学反応により、エチレン・プロピレン・ブタジエン・ベンゼン・トルエン・キシレンなどに作り変えています。
また、沸点が80〜180℃のものは重質ナフサ(ヘビーナフサ)という。ガソリンなどの原料となります。
現在、塗料の主成分はナフサであることが多く、その用途は建物・自動車・船などさまざまな部品の塗装に用いられている。建物では、鉄筋建築に多く使われます。ナフサを含む塗料の特徴はサビを防ぐ効果があることで、鉄でできた材料はすべてサビを防ぐために塗料が塗られています。また、コンクリートに伸縮性のある塩化ビニール樹脂やポリウレタンで作られた塗料を塗れば、ヒビ割れによる被害を防げることができます。
国内にはナフサを分解するためのエチレンプラントが大きいもので十数か所あり、近年では中東の産油国にもプラントが多く建設されています。
【参考動画】
こちらの動画ではナフサについて解説されています。