丸落としは、本体についている円柱状のバーが上下にスライドし、床や枠に埋め込んだ受け金具の穴に入れることで扉を固定する金物です。主に扉の表面下部に取り付けられます。

簡易に内側から錠をかけることができるので、会社や工場など大きな門扉から小さな開き戸あるいは引戸といった、さまざまな建具に取り付けられます。鍵をかけたいときや強風のときに丸落しが付いていれば、固定したい位置で簡単にしっかりと止めておくことができます。両開きの扉や親子ドアの子扉など、常時使用しない方を固定する方策としても使われています。外部で使われることが多く、また一定の強度を必要とするので、近年は、ステンレス製が主力です。

必要とする強度に合わせて使えるよう、軸は細めから太いものまで各種サイズがあります。また、使用箇所に適合するよう長さについても、あらゆるニーズに対応できるようになっています。

本体にはビス穴が空いているので、ビス止めで安易に施工ができます。工場などの業務用では、鉄扉に溶接で取り付けることもあります。

類似したものにフランス落としがあります。こちらは外枠と合わさる面に掘り込みで取り付けるので、扉の表面は均一になりますが、扉の加工を要するので、後付けは困難です。丸落としは、扉の仕上げ面に取り付けるので、既存の扉に容易に後付けすることも可能です。