カオリナイトは白色がベースの粘土質な石で、鉱物のひとつです。触った感じはぬるぬるしており、鉱物でありながらも吸水性があることが特徴です。産地としては中国が有名で、粘土の産地である中国江西省高嶺(kaoling)が由来とされています。

日本各地でも発見されており、古くは1901年(明治34年)に熊本県の鶴木場炭鉱で見つかっています。現在は岡山県備前市三石や、広島県庄原市が産地として有名です。カオリナイトは露やカビを防ぐために、日本家屋の土壁などの素材として用いられています。加えて、高熱に耐えうる磁器や、コート紙の塗工剤、クレーなどにも利用されています。

カオリナイトの成分が多いほど高温に耐えられる磁器になります。陶磁器の素材としてカオリンと表現されている場合は、主にカオリナイトのことを指しています。また、医療の場面でも使われます。ガーゼやおなかのムカつきを和らげる伝統医療薬、下剤などに利用されています。さらに、看護師など皮膚に汚染物質がついてしまう可能性がある人向けのバリアクリームにも配合されています。その他、アフリカにおいてはミネラルが不足しやすい女性が食用の土として食べている例もあります。