鹿沼土(かぬまつち)とは栃木県鹿沼市付近で採掘される風化した軽石で、多孔質であることから保水性や通気性に優れ、また、排水性も良いことから園芸用土として利用されています。
鹿沼土のpHは4.0~5.0であり、サツキ類やブルーベリーなど酸性を好む植物の栽培には単独で用いられることもあるが、土壌改良のために他の園芸用土とブレンドして用いられることが多い。黄色を帯びているが乾燥すると白くなるため、土の乾燥状態がわかりやすいというメリットもあります。
鹿沼土の原料となる鹿沼軽石層は関東ローム層の中に介在しており、同時に採掘して軽石層は鹿沼土に、ローム層(赤土)は赤玉土となる。
鹿沼土、赤玉土はともに火山の噴火物が堆積し風化したものなので有機物(肥料分)を含んでいません。赤玉土のpHは5.0~6.0の弱酸性であり、酸性雨の影響で酸性から弱酸性の土が多い日本に自生する植物には適した土といえます。
鹿沼土は粒度によって大粒(12~20mm)、中粒(6~12mm)、小粒(2~6mm)、細粒(1~2mm)に分けられる。主に盆栽などに用いられるのは中粒で、酸性を好む山野草などには小粒から細粒が使われます。また、粒が小さくなるにつれて粘土質に近づくため水持ちは良くなります。
【参考動画】
こちらの動画では鹿沼土について解説されています。