インサートとは、コンクリート打設前に事前に埋め込んでおく吊りボルト専用の資材のことです。主な用途としては「建築用インサート・設備用インサート・電気用インサート」の3種類に分けられます。

インサートを使用する最大のメリットとしては、後打ちアンカーを取付ける作業時間がなくなることです。図面検討がキッチリされていてインサートを埋め込んでおけば、その後の作業効率アップに繋がります。

建築用インサートは、二重天井用の吊りボルトに使用されることが多くあります。

設備用インサートは、給排水管・空調ダクト・消火配管など主に配管吊りボルトに使用されます。

電気用インサートは、ケーブルラック・配線フック・照明器具などの吊りボルトに使用されます。

よく使われるインサート規格には「3分・4分」があり、在来スラブ用・デッキスラブ用・スタイロフォーム用など種類が豊富にあります。

建設現場では各用途別に色分けをして使用する場合がほとんどです。建築・設備・電気が同じ色を使ってしまうと、その後の作業で識別できないからです。

例えば建築用インサートは「白や緑」、設備用インサートは「青」、電気用インサートは「赤」。こうすることでパッと一目で見分けることが出来ます。