建築でも使われる一般的なヒンジとは、ドアなどに使われる蝶番(ちょうつがい)のことである。蝶番を英語でヒンジという。

蝶番の語源はヒンジが蝶の形に似ていることから。その「ちょうつがい」を「ちょうばん」と呼ぶようになり、「ちょうばん」に「丁番」という漢字を当てたものがヒンジの呼び名として建築業界で使われている。

平蝶番という最もよく使われる蝶番(ヒンジ)は、1本のピンと2枚の羽と呼ばれる部品で構成され、ピンを軸にして羽が回転する仕組みになっている。

ヒンジの種類には、他に長蝶番・抜き差し蝶番・スプリング蝶番・スライドヒンジ・ピボットヒンジ・トルクヒンジ・ダンパーヒンジなど多くの種類が存在する。

大きさや材質も様々なものがあるため、使用する箇所や用途に合わせてヒンジを選ばなければならない。

蝶番以外にも、建築で使われる継手の構造の一種をヒンジと呼ぶ。部材同士をヒンジで結合させ、回転軸を中心として上下または左右に部材が折れ曲がる。橋の支点などに用いられる。

塑性ヒンジとは、簡単にいえば回転する力に抵抗できなくなった部分のこと。曲げモーメントが全塑性モーメントを超えて母材の断面すべてが降伏(塑性変形)したために回転剛性を失った部分である。