「框戸」(かまちど)とは、框を枠組みして作られる戸のこと。框ドアと呼ぶことも。
なお、床や玄関などに貼る化粧板も「框」(かまち)と呼ぶが、「框戸」の「框」は枠材という意味。戸の上辺は「上框」、下辺は「下框」、左右は「縦框」という。上框と下框の中間部となる「中框」や戸先側を指す「戸先框」もある。

四方を框で囲って作った戸が「框戸」となる。内部に格子や羽板、合板や鏡板などを入れることで一枚戸として機能する。ガラスやアクリル板などを入れれば採光部を確保できる。

戸の種類は框戸(框ドア)とフラッシュドアの2つに大別することができる。框戸が框材を四方に組んで作るのに対して、フラッシュドアは骨組みの上から合板を貼り付けたもの。そのため、框戸は頑丈で重量感があり、フラッシュドアは軽くて開閉しやすくなる。
框戸にするメリットは、安心感を得られること。開閉時でも安定して、ノックしてもそれほど響かない。特に天然木を使用した框戸は、木ならではの質感や経年変化を楽しむことができる。

ただし、フラッシュドアと比較した場合、框戸は値段が高くなる傾向にある。また、重量があるため蝶番などに負荷が掛かる。よって、框戸には定期的なメンテナンスが必要となる。