本来は床材全般を意味する言葉だが、日本語(カタカナ)でフローリングといえば主に木質系床材をさす。
木質系床材としてのフローリングは、構成層が1つである単層フローリング(防湿や不陸緩和(ふろくかんわ)の目的で裏面に加えられているものを含む)とそれ以外の複合フローリングに大別される。
単層フローリングにはブナ・ナラ・カバ(サクラ)などの広葉樹が多く使われてきたが、最近はスギ・ヒノキなどの針葉樹も増えてきている。原木からひいた一枚板のものは無垢フローリングと呼ばれる。
ひき板一枚のもの(たて継を含む)を「フローリングボード」、二枚以上を接合したものを「フローリングブロック」、小片を組み合わせてブロック状にしたものを「モザイクパーケット」という。
縁甲板(えんこういた)も単層フローリングの一種といえるが、多用されてきた時期や使用場所が大きく異なるが、今ではフローリングという名称の方が一般的である。
複合フローリングは合板・集成材・単層積層材などの基材に化粧材を貼り合わせていて、天然木のひき板や単板を用いた「天然木化粧」や「特殊加工化粧」があり、組み合わせ・種類とも多彩である。
化粧材の厚さをこえるキズは修復できなくなるデメリットはあるが、基材の寸法安定性が高いために反りやねじれが生じにくく、床暖房に対応した製品やゴムマットと組み合わせて遮音性能を高めた製品もある。