フラットバーとは、平らな帯状の鋼材のことです。長方形の断面であり、4面全てが圧延されています。平鋼とも呼ばれる他、FBと表記されることもあります。一般的なフラットバーの厚さは5mm以上、幅は500mm未満です。開先平鋼やテーパー平鋼など、さまざまな種類があります。
フラットバーが持つ特徴は大きく分けて2つあります。1つ目は、加工にかかる時間や費用を削減できることです。具体例として挙げられるのは、プレス打ち抜き加工です。厚中板を用いる場合、必要な幅寸法に切断する必要があります。しかし、フラットバーの場合は切断加工を行う必要はありません。さらに、切断による材質の反りや曲がりを防ぐこともできます。2つ目は、廃材を削減できることです。具体例としてリング材のプレス打ち抜きが挙げられます。厚中板を型抜きする場合、ハッチング部分は全て廃材になります。一方、フラットバーを用いる場合は溶接してリング状にします。型抜きを行わないため、材料を無駄なく活用することが出来ます。
大工が家を造る際、材料としてフラットバーも活用しています。フラットバーが優れているのは強度や溶接性、寸法精度などです。よって住宅やビルなど、幅広い建築物に利用されています。