ドロップ枡とは、固形物と液体を垂直に排水するために用いられるインバート(パイプ)のことです。給水は水圧をかけて、家庭などの蛇口から水を流します。それに対して下水道は排水管に角度をつけて流します。そのため通常排水管は、地中で2パーセントの勾配をつけて設置します。その理由として、排水には液体だけでなく、汚物等の固形物も含んでいるため、角度をつけることで流れやすくすることが目的です。
また急勾配(角度が大きい)だと、水だけが先に流れてしまい、固形物だけが残り、管の中が詰まってしまいます。固形物と液体が一緒に流れるような勾配が、2パーセントとなっています。ちなみに2パーセント勾配とは、10m先で20cm管の先が下がるようなイメージです。
このように排水の規定がある中で、家庭排水や、敷地に段差があるなど、適正な排水の勾配がとれない場合があります。そこで垂直に排水しても固形物が管の中で詰まらないような形状をとった排水パイプのことをドロップ枡といいます。ドロップ枡は、上の口は大きく、下の口は小さい形状になっています。また、垂直排水から通常の横方向の排水に繋がるように管の横側に口がついています。