ダイアフラム(diaphragm)とは、鉄骨構造において柱と梁を接合する水平に配置した鋼板のことを言います。一般的な鉄骨構造の建物では、柱は角形鋼管、梁はH型鋼を用います。地震や風力で梁に加わる横の力が柱にも伝わります。角形鋼管は内部が空洞になっており、梁から伝わる力で押し潰されないように内部に鋼板を設置します。

この鋼板が隔膜の様に配置されていることから、ダイヤフラムと呼ばれています。また、流体の圧力計やポンプにもダイヤフラムと言う部材を用います。圧力計にはゴムなど樹脂や金属の隔膜を用い、内と外との圧力差によりダイヤフラムが膨れ、その量を目盛りに表示します。ダイヤフラムを用途に合わせて選定できるので、腐食性の高いガスや粘性の高い液体などにも適しています。ポンプでは動力によりダイヤフラムを押し付けと開放により容積を変化させ、吐出と吸引を繰り返して流体の汲み上げを行います。

回転式と異なり脈動は生じますが、駆動部が液に接することが無いので、異物の混入や液漏れの恐れの少ない特性があります。切削油などの機械産業用、水処理施設等の特殊な用途に用いられています。