防湿シートとは、湿気を除けるためのシートを指す。湿気の多い日本では、建築物に防湿シートを多用する。床下の地面に敷きつめることがほとんどで、寒冷地では壁内などに使用する場合もある。
防湿シートの厚さは0.1mm〜0.2mmで、ポリエチレンやEVA樹脂製のものが一般的。土間シートと呼ぶことも。
法律により、床下に防湿対策の措置が義務づけられている。床下全面に厚さ60mm以上のコンクリート打設、もしくは防湿シートを敷くなどの対策を取る。
防湿シートを敷くには、まず地面の小石や砂利、木片などを取り除いておく。必要に応じて除草剤や防アリ剤を散布する。
次に、防湿シートを敷きつめる。100mm以上重ね合わせて、テープを重なり部分に貼る。防湿シートを施工したら、上から砂利や石などを置いて重しにするか、押さえコンクリートを流し込む。
防湿シートを敷くことで、湿気から建築物の木材部分を守れる。シロアリやカビなどの防止にもなる。
ただし、湿地帯など水分を多く含む土壌に防湿シートは適していない。反対に、湿気のあまりない場所で防湿シートを敷いても内部結露を発生させるため、逆効果となる。また、防湿シートだけでは完全に湿気の遮断ができないため、調湿剤や床下換気扇などと組み合わせたほうが良い。