建築でいうクレセントとは、引違いサッシや上げ下げ窓の召し合わせ部分(2枚のサッシや窓が合わさる部分)に取り付ける、三日月形の締め金具のことを言います。ちなみに、三日月を英語ではクレセントと言います。

片側にはフック状になっている金具が、もう一方には取っ手のついた円盤状の金具にらせん状の突起が付いており、それを回転させるとフックに掛かる仕組みです。もともとは窓の密閉度を高めるためのものであった。現在では、防犯対策のためのものとして捉えられています。クレセントは簡単に施錠でき、取り付けが簡単で費用が安く、最低限の構造であるため壊れにくいといったメリットがあります。ただし、使用頻度が高いと劣化するため防犯上の問題となる場合もあります。

クレセントの取り付けには、本体の厚み・取り付けに使用する2本のネジの長さ・クレセントの中心から鍵のかかる部分の一番長いところの寸法が必要です。クレセントがグラグラ動く場合などは、取り付けネジを締めたり緩めたりして調整すると良い。クレセント内部の金属バネが劣化するとクレセントの可動部分が緩んでくるため、クレセント内部の引きバネと呼ばれる部分を交換するなどで対応します。近年では、防犯意識の高まりから鍵やダイヤル付きのクレセントも出回っています。

 

【参考動画】

こちらの動画ではクレセント錠の交換方法について解説されています。