コンクリートとは砂利・砂などの骨材と、セメントをはじめとした結合剤によって固めた複合材料のことです。結合剤には石灰・石膏やアスファルトなども用いられますが、一般的にはセメントに水を加えたセメントペーストで骨材を固めたセメントコンクリートを指すことが多い。

コンクリートの特徴として、さまざまな用途に用いられていることが挙げられます。住宅やビルなどの建造物をはじめとして、道路・鉄道や防波堤に加えてダムなど多くの箇所で使用されています。その理由は材料となるセメントや砂利・砂、水が安価で入手できるからです。また形状を自由に組み上げられる点や、強度が高く耐用年数が長い点もコンクリートの大きな特徴です。住居に用いれば耐震性および耐熱性、耐久性などが確保できる他に施工の自由度が増す点もメリットと言えます。壁面の地肌をそのまま見せる「打ちっぱなし」や、石やタイルをはめ込む仕上げ方法などの建造物の空間演出も可能です。

建築物や土木構造物に使われるのが、普通骨材を用いた普通コンクリートです。通常の施工場所や条件で用いられるのは、この普通コンクリートが大半となります。これに対して軽量骨材を用いたのが軽量コンクリートで、強度が不要な仕上げ作業に用いられることが多いです。なお強度を高めた、高強度コンクリートは高層マンションなど、より優れた耐久性が求められる建造物に用いられます。円形・角形の鋼管内に流し込む際に使われるのが、通常のコンクリートに流動化剤を混和した流動化コンクリートや、流動性をさらに高めた高流動コンクリートです。他にもプールや水槽など、強い水圧に耐える水密コンクリートもコンクリートの仲間です。

コンクリート