ケーシングは、ドア枠、窓枠などの枠材と壁の境目を隠す目的で使われる建築の建具部材のことを指します。ケーシング用の枠には溝があり、壁の厚さによって調節できるようになっています。加えて、L字型の断面形状をしているのが特徴です。一般的に、ケーシングを使った枠のことをケーシング枠といいます。一方、使っていない枠のことを固定枠といいます。ケーシング枠は、ツーバイフォー工法で利用されることが多く、固定枠は在来工法で利用されることが多い傾向にあります。また、単なる見切りとしてだけではなく、インテリアの一部として使われることもあります。アメリカでは天井部分にクラウンという飾りを付けたりします。
その他、掘削などで使われる鋼管のことを指すこともあります。ボーリングなどで利用されることがあり、ケーシングチューブと呼ばれることもあります。ケーシングを使うことで掘削坑を保護しながら施工できます。よって、孔壁(こうへき)が崩れず、コンクリートに不純物が混入するのを防げるというメリットがあります。さらに、垂直性を保つことができるため、杭が曲がってしまうようなこともありません。ただし、採掘機が大型になってしまうというデメリットもあります。
【参考動画】
こちらの動画ではケーシングについて実演紹介されています。