束石は「つかいし」と読みます。1階の床下で床束(床の重量を地面に伝える柱)を支える部材のことです。木造建築の床下に一定の間隔で配置されます。床束を直接地面に接触させて住宅を支えると不安定になるため、束石に乗せることで重力を分散させて安定性が増します。また、防湿対策としても用いられます。

石製のものが長く使われていたが、現在ではコンクリート製のものが多い。束石には短いものと長いものがある。短いものは硬い地盤に適しており、長いものは地中の中ほどまで埋めて砕石を敷くかコンクリートで固定して使用します。

種類としては、羽子板付束石(ブロック上の束石の上に羽子板が付いたもの)・ピンコロ(コンクリートの四角いブロック)・穴あき束石(柱を穴にはめて固定できるもの)などがある。コンクリートブロックやコンクリート製平板などが使われることもあります。

現在は基礎工事をするため、住宅で使われることはほぼない。古民家をリフォームするか、古民家のような住宅を建築する場合のみである。ウッドデッキやカーポートなどの基礎に束石が使われます。

似たものに沓石(くついし)があります。束石が床下で使われるのに対して、沓石は玄関や縁側など、外にある柱を支えるために下に据える石のことです。

【参考動画】

こちらの動画では束石の使い方について解説されています。