筋交い(すじかい)とは、柱と柱の間に斜めに取り付けられた部材のことです。壁の内部のため、外からは見えません。建物は、基本的に柱と梁だけで組み立てていきます。しかし、それだけだと水平方向への強度が弱まってしまいます。そこで登場するのが筋交いなのです。
この方法は、日本では古くから用いられてきました。法隆寺などの有名な建築物でも確認されています。日本は台風や地震などが多い国です。構造を安定させるために欠かせない存在と言えます。
筋交いには、二種類あります。斜めに一本だけ付ける場合は、「シングル」と呼ばれています。クロスするように二本付ける場合は、「ダブル」となります。当然、シングルよりもダブルの方が強度は高いです。また、大きな引張力に対して配慮が必要な部材でもあります。筋交いの付け根部分が外れる危険性があるからです。金物を用いて、柱や梁にしっかり固定することが欠かせません。