ボーダー(border)とは、建築用語では、仕上げが異なる部分や端部に取り付ける細い帯状の部材のことを言います。英語ではヘリや、縁、境界などを意味します。壁紙や床材等のシート状の部材で仕上げる場合、端部はカッターを用いて切断します。

切断する部分が一直線に見えるように、仕上げが異なる部分には樹脂製やステンレス製の真っ直ぐなボーダーを設置します。特に天井の仕上げ材で、壁と取り合う部分のボーダーのことを廻り縁(まわりぶち)とも言います。耐震天井用のボーダーには天井と壁面に隙間を設け、地震時に天井が揺れた場合でも、天井材が壁に衝突することでの破損を防ぎます。天井高6m以上、天井面積200㎡以上、単位面積質量が2kg/㎡を超える天井は「特定天井」として、その設置が義務付けられています。壁と腰壁の境目にもボーダーが用いられています。

材質の異なる部分の単なる見切り材とするだけではなく、レリーフや絵柄を用いて装飾を施しているものも多くあります。壁と床との間の巾木(はばき)もボーダーの役割もあります。外壁にも階の境目やパラペット部分にも、装飾のあるボーダーを用いることがあります。柱の台座、柱頭と組み合わせることにより、張り出した床材を表し、重厚感のある外観となります。