竹材とは、竹が持つ特有の細長い繊維性、しなやかさや、加工の容易さ、また、引っ張り力に強い特性を活かした建材や内装材などとして利用される材料を指します。
和風真壁造(わふうまかべづくり)の代表として、壁の小舞下地(こまいしたじ)に竹や貫(ぬき)を縦横に組んで藁縄(わらなわ)で接合させ、6cm程度に切断した藁と土、水を混ぜて塗り付け、荒壁を作るという工法があります。
また、鉄筋の代わりに竹を用いた竹筋コンクリート(BRC:Bamboo Reinforced Concrete)も存在し、第二次世界大戦当時の物資がひっ迫した際に考案され、コンクリート構造物に利用されています。コンクリートとの接着性やアルカリに弱い点、吸水乾燥による膨張伸縮でコンクリートにひび割れを発生させる点などの竹の材質的な欠点はあるものの、異形鉄筋(D19)の引張強度の30~50%の強度を有するため、最大スパン4mまでの梁、柱や底板、橋脚基部の用途が限定されながらも多くの構造物で採用され、現代でも現用される構造物、現存する構造物が各地に存在しています。
伐採した竹を青竹と呼び、油抜きをしたものを晒し竹、ある程度炭化させたものを炭化竹、長期間燻された燻竹と呼び、硬さや耐久性が各々異なります。
身近に竹材が利用されているものとして、床材、すだれ、竹垣、冬囲いなどが挙げられます。