アラミド繊維とは、3大合成繊維のひとつであるナイロンと同様のポリミアド(アミド結合でできたポリマー)を繊維としたものです。脂肪族骨格を含むポリミアドをナイロン、芳香族骨格のみで構成されるポリミアドをアラミドといいます。1960年代に登場した高機能繊維の一種で、スーパー繊維、ハイテク繊維とも呼ばれています。

大きく2種類に分けられ、メタ系アラミド繊維とパラ系アラミド繊維があります。例えばメタ系アラミド繊維は、断熱性が高く、400℃を超える状況でも溶けたり、分解してしまうようなことはありません。よって、防火服やOA用クリーナー、電気配線の絶縁材料などに使用されています。

一方、パラ系アラミド繊維は、鋼材と比べると、重量は約5分の1、引張強度は約7倍なので、施工に重機を使用する必要がなく、狭い作業空間での施工も可能です。加えて、クリープ現象が起きにくいのも特徴です。

また、建物の基礎を補強する際にもとても役に立ちます。施工しやすい素材なので、短時間で補強ができることに加え、室内を大きく解体しなくても作業できます。さらに、工期が短く住むことにより、コストの削減も可能です。アラミド繊維は建設現場以外に、タイヤの補強材、プリント基板、防弾チョッキなどにも使用されています。