主に構造部材などをコンクリートに固定する役割があるアンカーボルトには、大きく分けてABRとABMという2つの規格がある。ただし、アンカーボルトは材質(大半が金属)・長さ・直径・ネジの間隔などの違う、さまざまなものが製造されている。主な種類は、使い方などにより以下のものに分類できる。

打ち込みアンカーは、硬化が終わったコンクリートの土台や壁に、後から打ち込む方式のアンカーボルトである。使い方は、ハンマーなどでアンカーボルトを叩いてコンクリートに打ち込む。芯棒を打ち込むものや、先端部分が拡張してコンクリートに固定される仕様のものがある。

締付けアンカーは、打ち込みアンカーと同じ金属系アンカーに含まれることがある。使い方は、アンカーボルトを所定の深さまで挿入した後に、ナットを締め付けて固定する。
接着系アンカー(ケミカルアンカーとも)は、接着剤の化学反応でアンカーボルトを固定させるもの。使い方は、打ち込みアンカーや締付けアンカーと施工方法が同じ。アンカーボルトを固定させる仕組みが異なる。
溶接用アンカーは、コンクリートに対してだけでなく、サッシやシャッターの枠などに取り付ける。使い方は、ヘッド部分を溶接して固定する。他のアンカーボルトと比較して、サイズは小さい。