棟包みは、屋根の頂部(棟と言う)を覆う金物などを指しています。場合によっては、芯になる木材まで含めて棟包みということもあります。棟包み自体は、一般的に棟木と直接触れるわけではなく、屋根がコロニアルや亜鉛鉄板などで葺(ふ)かれた後に頂部の開きを閉じる目的で用いられます。既製品が用いられることもありますが、屋根の形はさまざまなので加工して作られることもあるのが特徴のひとつです。瓦屋根においては棟包みに相当する部分に、熨斗瓦(のしがわら)と雁振瓦(がんぶりがわら)が葺かれます。

また、風の強い日などでは、棟包みは飛ばされてしまうことが多いので注意が必要です。飛ばされてしまう要因はいくつかありますが、棟包みの下地が劣化してしまうことが原因であることが多いです。下地が風化して劣化してしまうことで、棟包みを止めていた釘の効果がなくなってしまい、抜けて飛ばされてしまいます。

その他、風害などによって損傷した棟包みを交換する工事をする際は、初めに棟下の屋根材本体の状態の確認も行います。異常のないことが確認できたら、施工を進めていきます。棟包み同士の重ね代には、毛細管現象を防ぐためにシリコンボンドで止水処理を実施します。