車知(シャチ)とは、車知栓の略称で、木材の継ぎ目を、補強するための部分。一般に、組木とも言われる。実際に補強する際は、適当な木材を打ち込み、その車知とパズルを合わせるように他の木材を継いでいく。このとき、車知は木目に対して斜めに打ち込まれるのも特徴。現代では、くぎやビス、ネジなどの金物で木材と木材を繋げる「在来工法」と呼ぶ施工方法を多く採用してるが、

古くに作られた家屋や伝統的な建築物では、よくこの工法が使われており、主に柱と桁を接続する際に見られる。一見、金物を使った方が、接続の強度は高そうだが、圧倒的に車知を用いた施工方法の方が圧倒的に強度は高い。その理由として金物を使った場合、木の経年劣化によって、ボルトなどが緩み、結果、強度が低くなってしまう。

逆に、車知を用いた接続は、揺れや衝撃を分散できるように、細かい計算と墨だしをするためかなりの強度を誇る。そのため、本来であれば、車知を使って木材を継いでいくのが理想だが、このような施工するためには、やはり木の性質を熟知し、正確な施工ができる職人でないと難しいため時が経つにつれて、車知が使われている建築物が少なくなったと言える。