風圧係数は、建物が風力を受ける度合いを表す係数のことを指しています。構造計算上の数字で、風圧(力)を求める場合に用いられる指標として知られています。風は、建物などに当たることで風圧を発生させます。その時の風圧は、風の密度にその建物に影響されない風速の二乗をかけた後、算出された数値を重力の加速度の2倍で割ったものに比例します。その際に用いられる比例定数が風圧係数です。風上側や風下側などさまざまなケースがあり、実験や実測によって求められています。

また、風圧係数と同じような意味を持つ用語に「風力係数」があり、混同してしまうことがあるので注意が必要です。風力係数は、建物の形状によって違い、住宅などの建築物に作用する風圧力を求める際に利用される係数です。風力係数は、建物外部から押す方向の外圧係数と建物内部から押す方向の内圧係数を差し引くことで決定されます。

加えて、「風速度圧×風力係数」という計算式で風圧力を求められます。一方、風圧係数は構造物の表面における局部的な風圧力を求めるケースで主に利用されるという点で風力係数とは異なるので気をつける必要があります。その場合の計算式は、「風速度圧×風圧係数」です。