ビジュアライズは、可視化することを意味しています。近年は、建築ビジュアライゼーションという言葉が多く使われるようになってきました。建築ビジュアライゼーションとは、建築を可視化することです。建築の何を伝えたいのかを整理して表現することを意味しています。もともとは欧米の建築シーンで誕生し、2016年頃に日本に上陸してきた概念です。

具体的には、「モノ」と「コト」で可視化するとわかりやすいといわれています。例えばモノであれば、建築の形状、素材、光、陰影、配置などが該当します。モノは説明的になりやすいというデメリットがあるので、それを防ぐために素材感などをより細かく表現する必要があります。中でも、光と影を象徴的に表すことでモノをさらに美しくみせることが可能です。建築全体の印象も良くなるでしょう。また、コトは建築が生み出す体験や感情など抽象的なものです。

その他、似ている建築用語として「建築パース」があります。建築パースは、コストや形状をわかりやすく示すのが特徴です。それに対して建築ビジュアライゼーションは、クライアントに向けてより情緒的なメッセージを伝えるためのものです。両者は意味を混同しやすいため注意が必要です。