トンネルコンテナとは、トンネル工事において切羽で発生したずりを坑外へ搬出する際、ショベルローダーとダンプトラックによって直接運搬せず、切羽後方に仮置きした大容量のコンテナを介して搬出するトンネルコンテナ工法を指します。
従来工法では、発破で生じる切羽でのずりを処理するために、多くのダンプトラックを待機させてショベルローダーで順に積み込み、トンネル坑外へ搬出を行うため、トンネル延長によってダンプトラックの台数が増加する弊害がありました。
トンネルコンテナ工法では、ずり出しを行う間際に大容量のコンテナを仮置きできるため、ショベルローダーの稼働範囲も小さく、コンテナ運搬車両の到着を待たずに前倒しで他のコンテナにずりを積み込むことができます。
切羽では次の発破準備など工程の進捗に影響する重要な作業があるため、ずり出しによる拘束時間を短縮でき、一定化できることは大きな効用となります。
また、坑内を往復する動力車両を削減できるため、排気ガスによるCO2の低減や工事車両による接触事故を防止し施行の安全性向上を期待することができます。
これらの効用によって坑内作業環境が向上し、労務費や運搬車両に関わる機械経費等を大幅に削減できることになります。