床の間とは、古くは「床」と呼ばれており、床を持つ格式ある和室を床の間といいます。
和室などの部屋に掛け軸をかけるスペースや、つぼを置くようなスペースがある部屋のことです。昔ながらの家や田舎にある大きな一軒家など、日本家屋には多くみられます。
起源は室町時代だといわれており、江戸時代になると領主など自分よりも身分の高いお客様を迎え入れるために、庶民の家にも床の間が作られるようになりました。東向きか南向きにするのが一般的で、茶道では欠かせない空間です。家がだらしない印象になるので、床の間を荷物置き場にしたり、床の間の上に上がることは避けましょう。
また、床の間にはリラックス効果があるといわれています。床の間でしか生み出せない雰囲気や美しさによって、気持ちにゆとりが生まれるのはメリットです。一方、飾るものなどがない場合は、無駄なスペースになってしまうこともあるので注意が必要です。
その他、畳の敷き方は2種類あり、「祝儀敷き」は4枚の畳の角を1カ所に集まらないように敷く方法で、一般の住宅は祝儀敷きです。一方、「不祝儀敷き」は畳の角が1カ所に集まり、集まった角の形が十字の形になるように畳を並べる敷き方で、お寺などの大広間でみられます。