一般的な意味での「糸目」とは、糸のように細い筋やそのように見えるものを指した言葉である。
建築で「糸目」とは、板や柱の角を糸のように2〜3mmほどの細い幅だけ削ることをいう。面取りの一種で、木材の角を保護したり、ケガを防止したりする目的がある。また、装飾として糸目を付けることも。

建築現場では、「糸目」よりも「糸目地」として使われることのほうが多い。「糸目地」とは、糸のようにとても細い目地のこと。

タイルなどを外壁に張る時、またはコンクリートブロックやレンガなどを積み重ねる時に、継ぎ目となる部分である目地ができる。目地には芋目地・馬目地・底目地などいろいろな種類があるが、糸目地は特に目地を細くしたものをいう。

糸目地が施工されるのは、目地を目立たせない目的がある。デザイン性を高める目的で糸目地を採用することが多い。
しかし、糸目地は目地本来の機能を果たしにくいという欠点がある。目地にはタイルなどの大きさのばらつきを調整するだけでなく、タイルやブロックなどが伸縮した時に、それらの破損を防ぐ役割がある。糸目地ではタイルなどが膨張するとタイル同士が擦れて破損するおそれがある。

そのため、糸目地を採用する場合は、そのようなリスクも勘案した上で検討しなければならない。気温の変動が激しい場所や湿度が高い場所などは、糸目地以外の工法を導入することも考えるべきである。