伸縮目地は、温度の変化などによる膨張や収縮により、コンクリートなどに亀裂が生じるのを最小限に抑える目的で設けられる弾力性を有した目地のことを指しています。例えば、コンクリートで造られている建築物は真夏や真冬など、温度差により大きく膨張したり、収縮したりします。加えて、地震による振動は、建築物の各部分を大きく動かすのでひび割れが発生します。例にあげたような力を吸収する役割を持つのが伸縮目地であり、大きな力を分散できます。さらに、建築物に予想外のひび割れが発生したケースでは、ひび割れが起きている箇所のコンクリートをカットして、あとから伸縮目地を作る手法が用いられます。
主に、「コンクリート」、「タイル」、「モルタル」が使用されている場所で取り入れられることが多い傾向にあるのが特徴です。材料として用いられるのは、アスファルト素材で作られる「エラスタイト」と言われるものが一般的です。間隔(ピッチ)については、一般的に3〜4mが目安です。
その他、防水押さえによる事故を防止する必要があります。防水押さえ層が膨張して、防水層を切断してしまい、水漏れ事故が発生します。事故を防ぐためには、品質の優れた伸縮目地を検討し、施工する必要があります。