下請けとは、建設業界において元請け業者と契約を結び、業務を行う業者もしくは個人事業主のことを指します。従業員は下請け業者と雇用契約を行い、就業時間や賃金などは下請け業者の規約に準ずることになりますが、発注者は元請けなので工法などは元請けの指示に従う必要があります。元請けからすれば、忙しい時期は下請けに依頼して人員を増加し、仕事が少ない時期には発注を控えるなどコントロールできるので、下請けの存在は重要でしょう。

 

下請けは元請けから仕事を依頼されるので、元請け以外に営業をかける必要がなく、その分の費用を抑えられる点がメリットとしてあげられます。加えて、元請けから一定量の仕事を確保することもできるので、その点も魅力でしょう。さらに、自社で企画および開発をしなくてもいいため、その分の労力や費用を温存できます。

 

一見するとポジティブな面が多そうに見える下請けですが、同時にネガティブな面も存在します。例えば、追加費用が発生しても取引条件の変更ができず、下請けの負担になるので、注意しなければいけません。また、業績悪化など元請けの経営に問題が発生すると、仕事が減ったり、突然仕事を打ち切られるケースもあるので、注意が必要です。