s造とは、鉄骨造を意味する。「s」はstteelの頭文字。鉄骨を用いて建築物の柱・梁などをつないでいる。マンション・高層ビル・工場などの大きな建築物に用いられることが多いが、一般戸建住宅に用いられることもある。建築物の構造には、s造の他にもW造(木造)・RC造(鉄筋コンクリート造)・SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート造)がある。
s造は、さらに2つに分類できる。材料の厚みが6mm未満の場合を「軽量鉄骨造」、6mm以上のものを「重量鉄骨造」と呼ぶ。
s造の欠点は耐熱性に劣る点である。もともと鉄は熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が大きい特徴があるため、s造の建築物は夏の暑さ・冬の寒さが伝わりやすい。また木造と比べると遮音性に優れているものの、RC造・SRC造と比べると耐震性・遮音性は劣る。
s造の利点は部材をできるだけ小さくできるという点である。RC造の単位重量は24t/m3であるが、s造の単位重量は7.85t/m3とRC造に比べて軽いという特徴がある。そのため、柱の数が少なく長いスパンの梁に利用できる。広い空間をつくることができる。また、RC造・SRC造と比べると工期が短い傾向があり、建築コストも低く抑えられる。