芋目地は、目地割の種類のひとつです。タイルあるいはレンガなどを積む際、水平および垂直方向の目地が一直線になるように積み上げることを指します。規則正しく伸びる芋の根っこが名前の由来です。水平方向は一直線でも問題ありませんが、垂直方向が一直線である場合、強度が低くなります。そのため、建築においてはあまり好まれない積み方です。

ただ、積まれた部材の目地に補強目的で鉄筋を通して強度をあげられるため、利用されないわけではありません。また、模様をつなげられるため、柄に流れのある石をきれいにみせたい時には重宝します。芋目地以外にも、さまざまな種類があります。たとえば、「馬目地」です。縦あるいは横方向に半分ずつずらして貼る方法で、馬貼りや破れ目地とも呼ばれます。

馬の足跡のように交互になっているのが名前の由来です。落ち着いた柄の石でもアクセントをつけられ、印象的な空間を演出できます。芋目地よりも、構造物の強度が高く頑丈であるのが魅力です。さらに、「眠り目地」もあります。石同士のすきまを開けずにくっつける方法です。目地が目立たないのが大きなメリットで、1枚の大きな石で作られているような美しい仕上がりを期待できます。