「打ち継ぎ目地」とは、コンクリート打設を中断して再び打設した際に生じる目地のことである。また、目地に設置するシーリング材のことを打ち継ぎ目地と呼ぶ場合も見られる。

コンクリートにおける「打ち継ぎ」とは、先に打設して既に硬化したコンクリートに接する形で新たにコンクリートを打設すること。型枠の大きさなどの関係からコンクリートの打設を一度に行えない場合などでは、計画した上でコンクリートに境目を設けることがある。
さらに、新旧2つのコンクリートの境目を「打継目」という。上下に境目が生じた場合は「鉛直打継目」、左右に生じると「水平打継目」である。なお、「打継目」は「打ち継ぎ目地」と同じ意味に考えて良い。

コンクリートの強度を確保するために、打ち継ぎ目地は設計で定めた打継ぎ位置に設ける。チッピングやモルタルの敷設などで打ち継ぎ目地の表面を処理し、コンクリートの一体性を高めるようにする。シーリング材で防水性を高めることなども、コンクリートの一体性を向上させるために重要である。
コンクリート内部に水・塩分・酸素などが浸透すると、コンクリートの耐震性や耐久性が低下するおそれがある。そのため、打ち継ぎ目地はそれらが浸透しにくい箇所に設けるとともに、締固めの徹底や接着剤の使用などによりコンクリートの一体性を損なわないよう施工することが重要である。