引き戸とはドアや窓など、建物の壁に設置して開け閉めできるものを建具というが、引き戸はその一種である。障子やふすま、雨戸や収納庫の扉など、主に和風建築で用いられる。最近では、洋室でも引き戸が導入されるようになった。引き戸は主に溝やレールの溝やレールの上を左右に往復させて開閉するが、バリアフリーに対応するため、近年では段差のできない上吊り式のものも増えている。

引き戸は大きく分けて以下の4種類に分類される。

片引き戸は、壁側に沿って戸を開閉させるもので、戸を開閉させるもので、引き戸をスライドさせるためのスペースが必要である。1枚であることが多いが、2~3枚連動するものもある。引き分け戸は、1本の溝やレールで2枚以上の戸を両側にスライドさせて開閉するもの。スペースを取る分、開放感が得られる。

引き違い戸は、2本の溝またはレールで2枚の戸を開閉するもの。戸が3枚以上のものもあり、主に押入れなどの収納に使われる。

引き込み戸は、戸袋と呼ばれる壁の中のスペースに戸を収納できるもの。主に雨戸などなどに使われるが、掃除の手間がかかるのが難点。引き戸のメリットは、開閉が簡単で、開ける時に体をあまり動かさずに済む点と、室内で開けたままにすれば開放感が得られる点である。

デメリットは、気密性や遮音性が低い点、戸を引き込むスペースが必要なので、設置場所が限られる点、引き戸を引き込む場所にはコンセントやスイッチなども取り付けることができない点などがある。また、ドアと比較すると強く開閉する際に大きな音が出る点もデメリットとなります。

引き戸