戸袋とは、箱状につくられている引き戸の扉を収納できる部分のことをいい、住宅のさまざまな部分で用いられています。引き戸を使う日本ならではのもので、主に日本の和風住宅で取り入れられています。なので、海外ではあまりみられません。

戸袋が使用される場面はいくつかあり、一般的にイメージしやすいのは雨戸でしょう。雨戸の戸袋には板で戸袋全体を支える妻板戸袋と、雨戸の枚数が多い時に用いられる、柱で支える柱建戸袋があります。以前は木製が多い傾向にありましたが、現在はサビに強いステンレスやアルミなどの金属製が主流となっています。

外に露出している戸袋に関してはメンテナンスについても考える必要があります。塗膜の剥離、チョーキング、塩害によるサビなどがみられる場合は部材が劣化しているので、塗装などのメンテナンスが必要です。行わない場合は、ボロボロになってしまうこともあるでしょう。

さまざまな種類の扉や窓に使用される戸袋ですが、引き込み戸でも引き込み窓でもすっきりと収納できるのが特徴で、開放的な空間を演出できることが共通のメリットです。他にも、洗面所や個室など、あまりスペースのない空間で用いられることが多いのも特徴のひとつです。